女に生まれて
喜んでくれたのは
菓子屋とドレス屋と
女衒と女たらし
嵐あけの如月
壁の割れた産室
生まれ落ちて最初に
聞いた声は
落胆の溜息だった
傷つけるための爪だけが
抜けない棘のように光る
天からもらった贈り物が
この爪だけなんて
この爪だけなんて
傷つけ合うのが
わかりきっているのに
離れて暮らせない
残酷な恋心
ためにならぬあばずれ
危険すぎるやまねこ
1秒油断しただけで
さみしがって
他へ走る薄情な女
手なずけるゲームが
流行ってる
冷たいゲームが
流行ってる
よそを向かないで
抱きしめて
瞳をそらしたら
きっと傷つけてしまう
ああ 誰を探して
さまよってきたの
ああ めぐり逢えても
傷つけずに愛せなくて
愛したくて怯えている夜
傷つけるための爪だけが
抜けない棘のように光る
天からもらった贈り物が
この爪だけなんて
この爪だけなんて
手なずけるゲームが
流行ってる
冷たいゲームが流行ってる
よそを向かないで抱きしめて
瞳をそらしたら
きっと傷つけてしまう
(傷つけるための爪だけが)
(抜けない棘のように光る)
(天からもらった贈り物が)
(この爪だけなんて)
(この爪だけなんて)
手なずけるゲームが
流行ってる
冷たいゲームが
流行ってる
よそを向かないで
抱きしめて
瞳をそらしたら
きっと傷つけてしまう